イラク難民からシリア情勢を見る
イラク難民の悲劇
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120721-00000075-mai-int
『【アルビル(イラク北部)鵜塚健】シリアに逃れていたイラク難民が母国に帰還し始めている。
イラク政府が特別便を運航して難民を帰国させているほか、陸路でも国境を越えて出国する難民が相次ぎ、既に数千人がシリアを脱出した模様。
安住の地を求めて出国したはずの難民が、避難先の治安悪化で逆戻りした形だ。
AP通信によると、イラク政府は20日朝までに8回の特別便を運航して1000人をダマスカスからイラク側に搬送。
また、バスに分乗して多数の住民が国境を越えている。しかし、政府軍と反体制派との衝突激化で、ダマスカスの空港に近づけない住民や、バス代が支払えずにやむなく居残る住民もいるという。
03年の米軍侵攻後のイラクでは宗派間抗争が過熱し、多くのイラク人が混乱を避けて周辺国に流出。
シリアには100万人以上のイラク難民がおり、多くがダマスカス周辺で生活している。イラク国内では依然各地でテロ事件などが相次いでいるが、シリアの治安情勢悪化で帰国を決断せざるを得ない状況とみられる。』
シリア内戦の影響がこんな所にも影響が。
湾岸戦争後のイラクの治安が悪くてシリアに逃げてきたイラク難民は何万人もいるという。こんなにイラク難民がいるとは思わなかった。
イラクとシリアはアラブ覇権争いなどで元々仲が悪かった。 まあ、隣国はどこま問題をかかえているけどね。
イランイラク戦争でもアラブのイラクではなく非アラブ人の国イランを支持したシリア。だから、イランとは仲がいい。
そのシリアに何十万人というイラク難民がいるというのは、正直驚きだったが、それぐらいイラクの情勢が悪かったという事だろう。
ところが難民としてきたシリアがイラク以上の治安悪化。シリア人同士の内戦が起きるなんてイラク難民は思ってもいなかっただろう。
チュニジアから始まったアラブの春は中東情勢に大きく影響している。
現在のイラク情勢がかなり良くなったわけではない。しかし、シリアの情勢はイラク以上に酷くなったのだ。危険地帯に入ったのだ。
それでイラクに帰国する難民が続出した。
それでもイラクに帰れる難民はまだ幸せなのかもしれない。別の視点から見れば、シリア人はどこに難民に行けるのだろう・・・。
イラクに逃げるもきつい。イスラエルは絶対無理。レバノンのような小さい国もシリア難民を受け入れるのもきついだろう。
シリア難民の問題も今後大きな問題になってくるだろうな・・・。
国連活動もロシア、中国が反対して足並み揃わず。
もうアサド大統領が早く退陣するしかないんだけど。
ただ、アサド大統領が最後の悪あがきで化学兵器を使わないか、それも心配だ。
本当に 平和の有難さを感じるシリアのイラク難民ニュースですね。
posted by 世界好奇心 at 01:06
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