芥川賞に中国人!
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20080715-00000096-mai-soci
『第139回芥川・直木賞(日本文学振興会主催)の選考委員会が15日、東京・築地の「新喜楽」で開かれ、芥川賞が楊逸(ヤンイー)さん(44)の「時が滲む朝」(文学界6月号)に決まった。
また、直木賞は井上荒野さん(47)の「切羽へ」(新潮社)に決まった。
楊さんは中国ハルビン市生まれの中国人。
芥川賞史上、中国人の受賞は初めて。
獲得言語(母国語以外に学んで身につけた言語)での初の快挙は、日本文学をさらに豊かにするものとして、期待と注目を集めそうだ。
楊さんは87年に初来日し、日本語学校やお茶の水女子大で日本語を学んだ。デビュー作の「ワンちゃん」(文学界新人賞)に続き、芥川賞候補は2回目だった。
贈呈式は8月22日午後6時、東京・丸の内の東京会館であり、正賞の時計と副賞100万円がそれぞれ贈られる。【斉藤希史子】』
芥川賞ニュースにはかなり驚かされた。
僕がビックリしたのは、中国人が受賞という話ではない。
例え国籍が中国であっても、日本で生まれ育ち母語が日本語というのなら別に驚かなかった。
僕がビックリしたのは中国人という点ではなく、彼女の日本語が獲得言語だったと言う点だ。
芥川賞と言えば直木賞と並んで、日本小説界の最高の賞だ。
日本人でもなかなか取れない。
小説家なら一度は取ってみたい賞だろう。
芥川賞や直木賞に輝けば、小説家としての箔もつく。
つまり中国人の楊さんが芥川賞を獲得したという事は、一般の日本人以上に日本語の表現が豊かだという事を意味する。
日本語が母語ではなく、後から勉強によって身に着けた場合でも、ここまでなれるんだ〜。
臨界期説を覆すような結果だね。
ちなみに臨界期説というのは、「ネイティブ並みに、母語のように言葉を習得する」には年齢の限界があるという説。
つまり10〜12歳を過ぎると、臨界期を越えたのでネイティブ並みの言語獲得はできないという説だ。
まあ、最近はこの臨界期説はあまり重要視されていないみたいだけどさ。
楊さんが話す方でも日本人ネイティブ並みの発音をするのかどうかはわからないけど、少なくとも読み書きでは日本人以上の表現ができるという事だね。
年齢から計算すると来日時23歳で、それから21年。
コツコツ努力すれば、人間の脳って凄い事ができるんだね。
ある意味、希望を与えてくれました。
おいらも、少しずつでも頑張ろう。