メキシコの金メダル http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120813-00000325-soccerk-socc 『
ロンドン・オリンピック男子サッカーは、
メキシコが優勝候補の
ブラジルを2−1で破って、初の
金メダルを獲得した。
ベスト4に残ったのは、
メキシコ、ブラジル、韓国、日本の4カ国。
南米、北中米、アジアが2カ国という構図となった。
アジアが2カ国も残ったのは、非常に印象的だったが、やはり
メキシコの強さが際立った。
目を引いたのは、非常にチームがタフだったということだ。5月の
トゥーロン国際大会では、中1日でグループリーグの試合をこなし、決勝ではトルコを下して優勝したが、そういう経験が活きているのであろう。
今回、中2日の連戦における戦いにもほとんど力を落とさず、6試合を駆け抜けていった。もちろんサイドの
ハビエル・アキーノと
マルコ・ファビアンを中心 とした攻撃力も凄かったが、とりわけ目を引いたのはグループとして守備が非常に機能していたことである。
日本も
メキシコのさぼらない守備に手を焼いたが、
ブラジルもこの堅守に苦しめられた。ブロックを敷いて連動して守り、球際には厳しくいく。
ジオバニ・ドス・サントス以外、全員が
メキシコのリーグでプレー し、お互いを理解していることが大きいのだろう。
今後、
メキシコの戦い方がスタンダードになって行くと、日本がグループとして戦う優位性は損なわれていく かもしれない。
その
メキシコで目を引いたのは、
ブラジル戦も日本戦でもゴールを挙げた9番の
オリベ・ペラルタである。脅威は、その決定力だ。
日本戦でも
扇 原貴宏から奪って、そのまま右足で決めた。
ブラジル戦も奪ったボールを受けて、そのまま迷いもなくゴールに向かって左足を振り抜いて決めた。迷いがなく、 ゴールに一直線に向かう姿勢は、まさにストライカーだ。
メキシコで攻守に効いていたがボランチの
ホルヘ・エンリケスである。190センチ近くの身長で、懐が深く、なかなかボ−ルを奪えない。
扇原が「潰しとかパスとか、非常に参考になった」というボランチは、非常に運動量も豊富で、
メキシコの隠れMVPだった。
期待以上に活躍したのは、日本である。
本大会前の
メキシコ戦で、
永井謙佑の1トップを採用し、そのシステムがハマった。
守備も
吉田麻也が入ったことで全体がコンパクトになり、ラインが安定し た。そうすることで前線からのプレスが可能になり、
永井を筆頭に高い位置でチェイシングし、ボールを奪って攻める型ができた。
スペイン戦は、守るときは全員で我慢して、逆にカウンターで何度もチャンスを作って、勝利した。この勝利が日本の流れを作り、グループリーグでは素晴らしい戦いを見せ、首位通過を果たした。
「首位通過もそうですが、1試合1試合、手応えを感じたし、無失点で3試合を終えられたのは、大きな自信になりました」
吉田がそう語るように、日本は試合をこなすごとに成長していった。
準々決勝の
エジプト戦は、永井が先制し、相手が10人になったこともあるが、
スペイン戦、モロッコ戦からの課題だった追加点も奪い、ダメ押しも決めて3−0で勝った。この試合は、
日本の成長を改めて示すことができた試合だった。
だが、日本の快進撃もここまでだった。
エジプト戦で
永井が負傷し、4試合をフルパワーで戦ってきたことで、日本は疲弊していた。
準決勝の
メキシコ戦は、先制こそしたものの初失点し、ミスで逆 転ゴールを奪われ、力尽きた。
メキシコのタフさとしたたかなサッカーに日本は、太刀打ちできなかった。
3位決定戦も
韓国のロングボール攻撃にミスも重なって負けたが、ベスト4という成績は色褪せることはない。全6試合の真剣勝負は、「どの試合もいい経験になった」と、
永井が語るように、今後に向けての糧に なったはずだ。
また、2ゴールを挙げるなど活躍が目立った
大津祐樹、守備をまとめた
吉田らは現地でも高く評価され、すでに水面下で移籍交渉が進行しつつあ るという。
日本や
銅メダルに輝いた
韓国が、
ロンドン・オリンピックを盛り上げる一方、精彩を欠いたのは、
スペイン、ウルグアイ、イギリスだ。
スペインは、
ブラジル、メキシコと並んで優勝候補だった。ところが日本の術中にハマり、初戦を落とすと、つづく
ホンジュラスに敗れ、早々にオリンピック から姿を消した。
欧州選手権の優勝から
フアン・マタや
ハビ・マルティネスらが参戦し、チームに融合する時間が足りない影響もあり、今ひとつチームとして機 能していなかったが、優勝候補の敗退は大会の華が消えたようで、どこか淋しいものがあった。
ウルグアイもグループA組では、開催国
イギリスとともに予選突破候補だった。だが、2戦目に
セネガルに0−2で敗れ、3戦目で
イギリスと戦い0−1で敗 れた。FWに
ルイス・スアレスとエディンソン・カバーニ、中盤に
エヒディオ・アレバロをオーバーエイジ枠で入れたが、
スペイン同様に機能していなかった。
イギリスは、グループリーグこそ
セネガルを抑えて首位で突破したが、準々決勝で
韓国にPK戦で敗れ、開催国としてメダル獲得はできなかった。
期待外れではなかったが、優勝できなかった
ブラジルも決勝の
メキシコ戦は、それまでの強さが垣間見えなかった。
メンバーは、
ネイマールを始め、
アレシャンドレ・パトや、日本と同じように
チアゴ・シウヴァ、マルセロらDF陣をオーバーエイジ枠として採用するなど、
悲願の金メダル獲得に向けて最強の布陣を敷いてきた。
決勝でも後半は怒涛の攻撃を見せたが、
メキシコの堅い守備を打ち破ることができなかった。どんなに強 く、前評判が高くても全6試合を最高のパフォーマンスで戦うことは、やはり奇跡に近い。
オリンピックという中2日で戦う大会の難しさを
ブラジルや日本の戦 いを見ていて、痛感させられた気がする。
世界的なサッカーの流れは、
ブラジルが敗れ、
世界チャンピオンのスペインが早々に消えたので、明確なものは見えて来なかった。
ただ、全体を通して言える のは、やはり守備の力が非常に大きくなっているということだった。個人ではなく、グループで守り、失点を防ぐ。そのような国が結果を残している。それは、 ともにグループリーグを無失点で首位通過した
メキシコと日本がベスト4に残ったことからも言えるだろう。
脅威は、今後の
メキシコだ。この世代がA代表の中心となっていくと、攻撃は個人能力と連動した突破力を持ち、守備は組織で連動したディフェンスをする。 それが90分間、しっかりできたら
メキシコは、
ワールドカップで恐るべき存在になっていくのではないか。
そう、思わせてくれるほど、
ロンドンでの
メキシコ は非常に印象的で、強かった。
文/佐藤俊』
メキシコが
ロンドン五輪で唯一獲得した
金メダルがサッカー。
サッカーが国技のようになっている
メキシコ人にとっては、どの競技で
金メダルを取るよりも嬉しかった事だろう。
ましてや決勝の相手は
ブラジル。
サッカー王国ブラジルだが、なぜか
オリンピックでは優勝がない。
南米のライバル、アルゼンチンに比べると見劣りする部分だ。だから、今回の
ロンドンオリンピックにはかなり力を入れていた。
実際、
ブラジルオリンピックメンバーは
ブラジルのフル代表に近いメンバーだった。
でも、
メキシコはその
ブラジルを撃破した。
開始早々1分もたたないうちに、
ブラジルDFのミスをついて先制。
その後も優位に試合を進めた。最後ロスタイムに
ブラジルの猛攻を浴び、
フッキに1点を取られたが、会心のゲーム運びだった。
まるで日本が
スペイン戦で演じた大番狂わせのようであった。
ただ、
メキシコの優勝はフロックではない。
きちんとした守りと巧みなボールさばきで攻撃するFW陣。
メキシコサッカーは日本がお手本にすべきサッカーなのだ。
メキシコ人の体格は日本人とそう変わらない。体も大きくなく、背も高くない。
しかし、ボールさばきは天下一品なのだ。
攻撃も一人で持ち込める選手が育っている。
メキシコサッカーは
ワールドカップでも決勝トーナメントの常連で、その実力は知られていたが、いつもメダルの届く前に姿を消していた。
オリンピックでもメダルが取れていなかったが、今回遂にその殻を破った。
ブラジルを破った決勝戦を見ると、
リオデジャネイロのワールドカップでも世界を驚かせそうな予感。
日本のオリンピック代表についてはいい試合をしたが、後半ばてた。予選にピークを持っていったのもあるだろうが、中2日の試合日程で先発メンバーを固定したのが響いたと思う。
こういう強行日程では控えも含めた全員サッカーで挑まないと戦力が落ちる。
特に、怪我をした
永井をずっと先発させた理由が分からない・・・。各国とも
スペイン戦での
永井の活躍でスペースを消していたように思う。体調も万全ではない上、かなり研究されていたように感じた。
永井の特長はスピードだが、それを活かせられない展開に持ち込まれた。それよりも別のタイプの
杉本などを使ってみても良かったと思う。
特に
韓国戦は高さで打ち破る展開の方が合っていた気がするな。
DFは変えにくいのはわかるけど、結局最後の2試合でミスが起きた。明らかに初戦の
スペイン戦とは動きが違った。
韓国戦は特に選手交替ももっと早くやっても良かったと思う。
早めに
宇佐美投入。そして個人的には
斎藤学を入れて、ドリブルでしかけてもらいたかったな。
でも悲観しなくてもいい。
日本と
優勝したメキシコとの差はタフさかな?
オリンピック前の練習試合では日本が2−1で勝っているだけに、そう
メキシコに歯が立たないレベルではない。しかし、今回は疲労度の回復力の違いがメダル争いに大きく物を言った気がするな。
メキシコチームはタフだった。
いずれにしても、
ロンドンオリンピックでは
メキシコの凄い所も見せつけられたわけだ。今度に活かしてくれるでしょう。
それにしても、
メキシコの
ブラジル戦の守りは良かったね。
アルゼンチンやブラジルなどの
南米のサッカー王国でさえも
ヨーロッパに行ってプレーする選手が多い中、
メキシコの選手はほとんどが
メキシコ国内でプレーしている。
世界にはあまり知られていないが
メキシコ国内リーグは
アメリカや
チーバスなど人気チームがありとても盛んで、
南米諸国からも来てプレーしている選手もけっこういる。
この
メキシコの金メダルは、
メキシコ国内リーグのレベルの高さも証明したように思うな。
金メダル、おめでとう!
VIVA! MEXICO!
posted by 世界好奇心 at 01:26
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メキシコ